お店の見方が変わる!つくり手目線で見る店舗デザイン

ユニクロ銀座店

1Fフロア ウェルカムゲート

入り口を入って1Fの奥にあるLEDディスプレイでは、四角いユニクロのロゴが落ちてきて積み上がる、ディスプレイ全体に文字を表示される、など見ていて飽きない動きをします。入り口の奥を賑やかにする事で、外から気になって入店したくなるような工夫が施されていますね。

また、印象的な壁面・天井に施されているミラーですが、実はステンレスを鏡になるまで研磨した板を貼付。ミラーとは違い割れる心配もなく安全性が高い為、さまざまな場所に使用されます。ユニクロでは、天井の細かい部分にもこの板が使用されており、デザイナーの拘りが感じられました。また店内を広く見せる効果もあり、全く圧迫感を感じさせません。

ステンレス鏡面仕上は高価な材料ですが、ウッドに見える床材は塩ビ製のフェイクを使用し、コストバランスを保っています。

レディースフロア

全12階もある大型店舗ですが、フロア毎にデザインが違い飽きさせない工夫がされています。

特に面白かったのがレディースフロアの期間限定で展開していたマスキングテープ売り場。マスキングテープは、貼っても下地を痛める事なく剥がれる特性を持っており、内装工事ではコーキング作業、塗装作業で欠かせないテープです。売り場には多種多様な柄のマスキングテープと、それに類似した衣料が展開されており、内装材も同じような柄。床やディスプレイ什器にも貼られていて、イメージチェンジがが容易にできる全く新しいアイディアです。
他のフロアがしっかり作り込まれているからこそ新たな試みができるのだと思った事と、常に新しい事に挑戦するユニクロの姿勢が垣間見えたフロアです。

キッズフロア

全体的に陳列が低く、子供がぶつかっても良いように棚は全て丸角の仕様。
店舗什器で多く使用される板は、メラミン化粧板ではなく突板という本物の木をスライスした材料を貼って塗装で仕上げてあります。剥がれても味になることでしょう。また、床はカーペットで、カラフルで子供らしい色使い。天井は屋根裏部屋にいるような木の材料を起用し、宇宙をテーマとしたオブジェを配置し子供も楽しめるようなフロアです。

Tシャツフロア

Tシャツのように衝動買いを促進できる商品、という事もあり非常に1つ1つの素材にも拘りが見えるフロアでした。

まず、壁全体がTシャツのショーケースで覆われており、さらにそのショーケースの上部にはLEDでユニクロのロゴが流れ、近未来を想起させるようなデザインです。各ブランドやキャラクターとのコラボ商品を美術館のように並べ、商品の見え方を工夫、そしてさらに天井を全てステンレス鏡面仕上げにする事で、広い空間を演出しています。

また、棚は平置き×ハンガー形式の2つを採用し、商品をより見やすい配置になっていました。そのケースも分厚いアクリルの材料を起用し高級感を押し上げています。

マザーオブユニクロ

他にも、回るマネキン、1Fの天井の吹き抜けで下の様子も楽しめる2F等、随所に目に引く内装となっており、作り手目線で見ても、お客目線で見てもとても楽しめるお店となっていました。

作り、デザイン、規模と、日本中にあるユニクロが子供だとしたら、この銀座のお店はユニクロの母親です。
マザーオブザユニクロと呼ばせて頂きたいと思います。

店名 ユニクロ銀座店
オープン日 2012年3月16日(金) 10:00
通常営業時間 11:00~21:00
住所 東京都中央区銀座6丁目9番5号 銀座コマツ東館
電話番号 03-6252-5181
アクセス 東京メトロ銀座線・日比谷線  銀座駅 徒歩4分 
売場面積 約1,500坪  1階~12階の12階層(世界最大)
店長名 松本 晃明(まつもと てるあき)
スタッフ総数 520名(約100名が外国人)
言語対応 日本語・英語・中国語・韓国語・フランス語・スペイン語(6カ国語)

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